刀ミュ衣装についての感想と考察

服飾のプロ目線の刀ミュ衣装についてのあれこれ

まさに髭切を表現したような三着〜髭切単騎出陣ライブ衣装 〜

えっ、好き。最高。
初日配信を見ながら衣装が変わる度に叫んでしまった髭切単騎ライブ。
想像もしていなかったけれど見たかった髭切がお出しされて、ありがとうしかない。
悲鳴をあげて半泣きになったので、初見が配信でよかった。おかげで現地ではしっかり観ることができました。

 

一着目

シャツに注目してほしい。
襟の形はベーシックなメンズシャツ。特に奇をてらったものではない。
けれど、襟には切替とピコレース(小さくて可愛らしいレース)。シャツフロントにも切替とピコレース。スカーフで隠れてしまうところも作り込まれている。

メンズ!という形にピコレースをはさみこんでくるところが天才
シャツは見える面積は少ないけれど、襟周りはお顔が映った時に目を引く部分なので重要だと思う。
薄紫色のシャツと薄茶色のスカーフの組み合わせが素敵。 
メンズ仕様のシャープさとちょっと添えた可愛らしさにこの色味のチョイスで、今回のライブ衣装全てにマッチするシャツになっていますね。

 

一着目オーバースカートあり

白いドレス 

髭切さんにドレス!?似合う!!!

裾が長く、左肩からの幾重ものフリルが印象的。とにかく長い裾にテンションが上がった。
妖精か天使か!?という陳腐な感想しか出てこないくらい驚きと、美しさに見とれた。 
広がった袖口や長く床を引きずる後ろ裾がドレス感を高めているけれど、ボリュームが控えめなのでローブのようにも見える。不思議。
長い裾のオーバースカート部分はウエストで着脱できるようになっていますね。

それぞれを詳しく見ていきます。


トップス

斜めのフリル飾りは、おそらく共布のフリルとレース多種が使われている。しかも一列は薄茶色のレース!これがあることで立体感と変化がでるし、インナーのシャツ+薄茶色のタイとトップスの一体感もでる。
ところどころに散らばった花飾りが白いドレスに彩りを添えている。
この花飾りやレースなどは多すぎなくて、効果的な飾り方が見事だと思う。

 
オーバースカート

長さがランダムでドレープにも変化がつけてあり、それがとても美しい。ギャザーをたっぷり寄せつつもボリュームを出さないシルエットがとても好み。

ボリューム感は生地によって変わってくるので、薄く柔らかい生地を重ねて出来上がっているこのオーバースカートは装飾だけではなく生地の選択やギャザーの分量が絶妙なんだと思う。
裾をダンサーさん達がさばくところに、髭切の高貴な存在っぽさを感じた。 


オーバースカートオフ 

スラリとしたシルエットで、裾は動くとふわーーっと広がり体に沿う余韻が麗しい。
シフォンのような薄い生地の下に、柔らかいチュールが重ねてあるように見える。
裾の飾りは右がビジューで左に花の刺繍があるが、控えめなのでトップスの斜めのフリル飾りが引き立つ。
この左肩からの幅広いフリルの飾りは背中まで繋がっていて、サッシュのようにもみえる。
左肩後ろの小さいレース布は動くたびにヒラヒラして美しい。 

すらっとしたシルエットとサッシュのようにも見える飾りにより、かっこいい!という印象を受けた。
オーバースカートの有無で、同じトップスでも印象が変わるのが面白い。

 


二着目 黒いツイード ジャケット

画像四枚目に注目

 

『髭切は白のイメージ』をぶった斬ってきた。最高!!

ツイード生地のやわらかさ・高級感が髭切のイメージにぴったり。
生地に織り込まれたラメが舞台で映える。 
黒いレザーの肩飾りとベルトがデザインのポイントになっている。

テカテカしてない合皮を使ってるのがすごくいいと思いました。テカテカしてると安っぽく見えたりカジュアル寄りに見えたりする。光沢とテカリはまた違う印象を与えると思う。
このレザーの強い印象もまた、髭切の内なる強さみたいなイメージに合う。

ベルトは金具が大きく攻めたデザイン。 
存在感のあるベルトだけど、レザーの強い印象の中に曲線を使うことで強さを中和しキツくなりすぎず、装飾のあるベルト金具で高級感がある。
 
肩当ては、源氏双騎2020の膝丸ソロ曲の衣装と似ている
膝丸の肩当ては黒地に房飾りは緑っぽい色だったけれど、髭切は黒地に房も黒色。踏襲はしてもそのままではなく、全体のデザインに溶け込ませるところが好き。

裾の形がアシンメトリーになっていて右が短く斜めを描いて左が長い。
短い右側の内に白い腰布がある。この腰布がつくと裾の長さがシンメトリーに見えるのも面白い。
アップテンポなダンスに合わせて白い布がヒラヒラ舞うのが好き。

裏地は薄紫色。 
所々にベロア?起毛の布が重ねてあったり、袖には黒の刺繍モチーフがついている。

またジャケットのラペル(襟)の縁取りのブレードがシンプルな黒なところも見てほしい。
ラメ入りや金色の縁取りだと、全体的がだいぶギラギラしたものになっていたと思う。
金色の飾りボタンもアクセントになっていて、髭切の髪色と同じ金色の使い所が絶妙。 
随所に飾りが散りばめられているのに、煩さはないところが巧さだと思う。

クールな衣装で笑顔を見せる髭切、最高。


三着目 白い三揃い 

新郎か?って思いましたよね、わかります。

すごく凝っているのかな?と思いきや、ジャケットはベーシックな形
ノッチドラペル、フロントはシングル一つボタン。袖口のボタンは二つ(たくさんついていない)

ラペル(襟)の違い


ごくごく普通のスーツのジャケットにシンプルなスラックス。遠目に見ると白の三揃いでなんの装飾もないように見える。
しかしよく見ると所々に白いレースのような飾りがついている!確認できたところでは、ラペル、袖山、袖口、ベストのフロント。
ただの白いスーツなわけなかった。
特にベストのフロントのレースが素敵だった。
このベストはボタンを隠してあり(衣装なのでボタン以外の閉め方かも)よりシンプルに仕上げることでレース飾りが際立っている

そしてここで最初から着用していたシャツが魅力をさらに発揮する!
薄紫色のシャツが白い三揃いと合わさると最高。
カフスが二つボタン幅(ボタン自体はなし)と広めで、ベーシックな一つボタン幅より洒落ている。
 

アンサンブル

アンサンブルさんの一着目ジャケット

柄が立体的なジャガート織りのグレー生地に白のショールカラー。白生地は織柄でキラっとしてる。
華やかで素敵。
ジャケットオフは黒の半袖に黒のベスト。ボトムスはタック入りワイドパンツに柔らかなドレープいりの腰布。
髭切に寄り添い引き立て、ダンスがかっこよく見える衣装でした。

 

髭切単騎のライブ衣装はまさに髭切を表現したようだなと思う。髭切のやわらかさ、かわいらしさ、強さ、高貴さ、しなやかさ、そんなものが詰まっていました。

刀剣男士を何倍にもかっこよく魅せてくれるライブ衣装。次回の加州清光単騎出陣への期待も高まります。