刀ミュ衣装についての感想と考察

服飾のプロ目線の刀ミュ衣装についてのあれこれ

お揃いだけど個性的。野外仕様のすえひろがり衣装

野外祭…そう、フェス!と思わせるカジュアルな衣装

大きな胸ポケットがワークブルゾンっぽく、意外〜と思ってしまったのは、今までの「真剣乱舞祭」への固定概念があるからでしょうか。
しかし最初の驚きはまた別の驚きに変わります。

 

長谷部と安定(白地に青系は同じですが襟の形とリボンテープの色が違うと印象が変わる!)


濡れること(雨天)と気温変化を想定してる!

  • 水を吸いにくい素材(重くならない、手入れがしやすい)
  • 濡れても型崩れしないデザイン(繊細なカーブやフレアがない)
  • 滑りにくそうな靴(スニーカーとブーツ)

松井と桑名(滑りにくそうな靴)

 

素材に関しては、

ブルゾンの生地はハリがありデザインに合っている。綾織(あやおり)や表面加工された生地、ラメ入りなどを使い『衣装としての華やかさ』もあります。

ライブ衣装でよく使われるブレード・金襴・織柄生地・合皮は水に弱いのでほとんど使っていません。(今剣ちゃんの金襴は後述)

ボトムスの生地はジャージっぽいものやあまり厚手でないものを使っているように見えます。デニムもダメージ加工部分を見る限り比較的厚手ではないストレッチデニムだと予想します。(生地が厚いとその分水を吸ってしまう)

リボンテープは水に強そう。

 

気温の変化への対応

ブルゾンの開閉で体感温度を調整できる。
ゆとりのあるブルゾンはボタンを開けると風が入りやすく、インナーもカットソー一枚なので涼しく感じられると考えられます。生地がある程度の厚みと密度があるのでボタンを閉じると風を通さないのではと思われます。

 

デザインも本気なのが俺たちの刀ミュくん。

 

 

ブルゾンについて

ブルゾンイメージ図

ベースの形は全振り同じ!

  • 丈……ショート丈、ミディアム丈、ロング丈
  • 襟……ノーマルカラー、スタンドカラー、+例外(山姥切国広、鶴丸
  • 袖……長袖、七分袖、半袖
  • リボンテープ……白or黒
  • 裾布(衣装背面の長い布)の有無

この組み合わせで全振りが出来上がっています。

襟・裾丈・袖丈のパーツの組み合わせです。
形だけ描くと(イメージ図)とてもシンプルでほとんど同じに見えるかもしれません。
そこに色がつくと、パッとキャラらしさがでます。

 

長谷部と一期(ショート丈にスタンドカラーとノーマルカラー。白地に青系+パイピングは金と同じですが襟の形と裾のラインの色が違うだけで印象が変わる!)

 

御手杵、日向がショート丈で腰のラインは1本。明石はミディアム丈で腰のラインが2本。

 

半袖の今剣とフード付きの鶴丸

 

ブルゾンの配色が天才

前立て(スナップボタンが付いているところ)が、土台と同じ色のものの場合と、別の色になっているものがあります。

カフスも同じで、身頃と同じ色の衣装、別色に切り替えている衣装があります。

袖の切り替えの横と前立ての細いライン(パイピング)の配色もデザインのアクセントになっています。この二箇所、同じ男士もいれば別の色にしてある男士もいます。ちゃんと考えて配置してあるんですよ!例えば一期のパイピングは金色と紺色の二色です。

腰のポケット、胸ポケットのタブも配色でアクセントになっていますね。

カラフルに見えるけれど、3~4色でまとめてあります。色の選び方すごい。

ブルゾン単体でどの男士か分かるのすごない?

 

そして、ゆとり感の違いも素晴らしいんですよ!
ゆとりがあるシルエットとタイトフィットの男士がいます。そのチョイスー!!ありがとう!

 

肥前豊前(同じ赤と黒だけど印象が全く違う)

 

雲さんと小竜くん。身頃の色が違うと雰囲気も変わります。二振りのピンクのパイピングの配色の違いにも注目!

 

ブルゾンのシルエットの違い(ゆとりがある鬼丸とタイトフィットの一期)

 

 

裾布

あのですね、ブルゾンの裾の後ろだけ長い男士いますよね。あの裾の布、ファスナーでくっついてません?
しかもそのファスナー、同色じゃなくて色変えてますよね!?!?
そういうとこ!好き!!!!

さらに、鶴丸と巴さんの裾布の裏地はグラデだし、小竜くんはここへきてライトグリーンですよ!どの男士も裾布の裏地の色使いうまいなあ。

 

小竜(2枚目全身。裾の布の裏地がライトグリーン)

 

鶴丸と松井の裾布内側に注目

 

バックスタイルが最高にかっこいい

陸奥守(後ろ姿もかっこいい!刀ミュマークがプリントではなく刺繍なのも豪華でいいですね)

 

 

インナーについて

  • 襟…
    丸首(浅・深)、Vネック(浅・深)、ハイネック+例外(セーラー襟つき、フード付き)
  • 袖…
    ノースリーブ、ミニ半袖+例外

だけだと思うじゃん。

前面の柄の部分にラインストーンが各男士アレンジして付いてます!

裾を片方だけ引き絞った(ギャザー)アレンジもありましたね。

 

2枚目明石と小狐丸(カットソー。よーく見るとラインストーンの位置が異なっているのがわかります)

 

セーラー襟つきがかわいい物吉と日向

 

今剣ちゃんの金襴

金欄は水に弱いって言ったじゃんって思いますよね。私も初見でエッてなりました。濡れると縮むことが多いんです。
今回は先に一旦濡らしてから使用したのかな?と考えます。そうすると次に濡れてもそれ以上は縮むことが少ないからです。
金襴を使っているのは今剣ちゃんだけだと思います。

 

今剣・榎本・小狐丸

 

 

腰布

ふわふわした腰布、付いてますね。ズボンの脇や腰回りについているいつものアレ。

これもオーガンジーやシフォンといったような濡れても形態が変わらない素材なのでは?と思います。
巴さんのロング腰布も軽やかな薄い生地を使っています。広がりすぎないようにプリーツにたたんであるところが細かくて好きです。

 

巴さん(ウエストから半周している布に注目)

 

 

 

ボトムスについて

戦装束からと内番からきているのかなと思わせるデザインの他に、キャラらしさを出したデザインもあります。
日向くんと物吉くん、村雲くんなどは戦装束からっぽく、
清麿のハーフパンツ、小竜と大般若のズボンなどは内番っぽい気がします。
鬼丸さんは戦装束でも内番でもなく、ライダースパンツ風でハード感が出ています。桑名くんは実はサロペット風で、胸当てが垂れています。

揃いのブルゾンと個性が全開のボトムスの組み合わせでとても刀ミュらしいお衣装。

 

雨さんと雲さん(膝のダメージ加工がお揃い)

 

ボトムスの違いに注目(上品な蜂須賀、内番からのデザインかな?大般若、ライダースっぽい鬼丸)

 

巴・長曽祢・堀川・安定・蜂須賀・陸奥守(ボトムスの違いで個性が光る)

 

 

 

レインコート


雨天時のレインコートがすごい

2枚目レインコート(小竜と豊前

 

レインコートの左裾、向かって右にリボンテープ付いてますね。
ブルゾンは右裾のテープが長いんですよ。
つまり レインコートを着用すると左右のリボンテープが長く揃う!!!! なんということでしょう。ある意味雨天時にニューデザインが完成するというマジック!

 


榎本武揚伊達政宗

榎本さん(全身)

 

榎本さんは新衣装。これは雨天時を考えているなと思います。
生地が軽やか。(濡れて重くならない。乾きやすい)
肩章などの飾りがない。肩章のフリンジ(ふさふさ)は濡れるとそのあとボソボソになってしまうんですよね。
その代わりに前面に刺繍モチーフをちりばめてゴージャスですね。

政宗公は…
濡れても気にしない!という気合いでそのままなのかな。
華やかな羽織は伊達双騎の時と同じものかと思います。

 

 

 

今回は、『野外』を満喫させてくれる楽しい衣装でした。
お揃いだけど個性的。カジュアルだけどきれい目だったりハード系だったりバラエティに富んでいましたね。
雨の日の演出、レインコートと傘も素敵でした。
濡れたらどうするんだろうというこちらの小さな不安も吹っ飛ぶかっこよさ!

毎回驚きを届けてくれる大型公演。揃いの衣装は特別感があって嬉しいですね。
次はどんな驚きが待っているんだろうとワクワクが止まりません。きっとこちらの期待の遥か上をくるんだろうなあ。