刀ミュ衣装についての感想と考察

服飾のプロ目線の刀ミュ衣装についてのあれこれ

隠しきれない色気が爆発した花影ライブ衣装

※6/20 いただいた引用RTをもとにした追記あり

 

好きすぎてとても冷静には書けないので荒ぶった気持ちのまま書きます。
今回は感想を叫ぶ記事です。
そして、私は山姥切長義というキャラが大好きなのでその辺は察してください。

 

 

みんな大好きお揃いの白いロングジャケットじゃん!!!(主語がでかい)

初見の第一声はこれ。今までありそうでなかったやつ。

黒が基調の衣装のダンサーさんの中に白い男士が映える。

月光に照らされた百合かな(突然のポエム)

長谷部とダンサーさん

 

第一形態

白ベースに黒の刺繍モチーフが目立つので、一瞬モノトーンかと思いました。
シンプルに見せかけて、随所に手の込んだ装飾があります。

長谷部・一期 第一

 

大般若 第一

 

小竜 第一

 

色味が少ないな?と感じたのはキャラの色をそのままではなく、全体的に薄め(白っぽく)or濃いめ(黒っぽく)してあるからではないでしょうか。

重ねた刺繍モチーフとジャケットの襟の色は、長谷部・長義・小竜はキャラ色より薄いです。
正面から見えるジャケットの裏地は大般若さんは黒、小竜くんはインナーの腰布が濃い目、鬼丸さんと一期さんは粟田口カラーの紺色が黒に近い。

 

共通点としては

  • 白い
  • ジャケットの襟は大きく開けて、インナーはキャラらしい装い。
  • 黒い刺繍モチーフの下には同じモチーフがキャラ色で重ねてあり、ストーン飾りがさりげなく輝く。


装飾は控えていると言ったけど、手を抜いたとは言ってない。

そう、長谷部のストラ!
大般若さんのインナーのもりもりフリル!たっぷりのフレア裾!
一期さんの燕尾!
長義のマントを思わせる裾布!
前回とはイメージを変えてきた小竜くん!(襟については後述)
そしてそして、今回のハード系担当鬼丸さん。ハードとエレガントの合間をついたかっこよさ!(後述)

どれもこれも尊すぎて死んだ(オタクはすぐ死ぬ)


どうしても言いたい萌えたポイント

長谷部・長義 第一

 

長谷部

長谷部ー!!!!!なんてことだ。
戦装束のジャケットは前を開けていたのに、ライブ衣装はぴっちり閉じているではないですか。しかもボタンいっぱいついてる(最高)。
ジャケット自体は広がりがないデザインで戦装束と似たシルエットながら、前を閉じた分の運動量確保(とデザイン面)から脇に深いスリット。
そしてそのスリットから覗く腰のふわふわ布(グラデ!!)と金色の紐。
ストラモチーフっていうかストラじゃん。長谷部じゃん。最高。

 

長義・長谷部 第一


長義

「ショートジャケット+裾布」と受け取りました。
フロントを閉じていないことで、動くとジャケットがふわっとなびく。裾布も動く。この裾布、通常のジャケットの裾ではなく+布として「戦装束のマント」っぽさを感じました。
大好きグラデーション使い、ありがとう。肩からのひらみマント・腰のふわふわ布。そして袖のグラデ布!ここはラペルの水色の布じゃなくてグラデ布なのが本当に素晴らしいです。

でさあ、そのブーツなに?初見でスタオベしました。心の中で。(ブーツまで入った写真が見つからなかったのでディレイでみてください)
膝が隠れるロング丈、特注?金の縁取りがインナーのベストの縁取りと相まって最高。
あとね、そのオレンジ色のタッセル(房)なに?何かな?審神者に教えて?オレンジが差し色になってる金髪の彼と関係あるのないのどうなの!?
(非常にデリケートな問題なのですが、これ以外の点には共通項や類似点は私は見つけられませんでした)


小竜

襟の模様の謎

小竜 第一襟

 

ジャケットのラペルの模様の水をビシャってしたみたいなやつってなんだろう?って思ってたんですよ。
そしたらね、模様の主は白い方でした!!!ラペルの縁からの白い模様です。
そう、江水のロングジャケットの裾にもあった、立ち上る炎のような模様。
なるほどなーと腑に落ちたものの、この模様の元ネタがわかりません。刃文?という意見もいただいたのですが、個人的にはどうかなあ?と思っています。他にもこれじゃない?という情報ありましたらお待ちしております。

参考 江水小竜ジャケット(裾に注目)

 

↓↓↓ 6/20追記 ↓↓↓-------------------

いただいた引用RT

 

Twitterで引用RTをいただきまして、「刀剣乱舞絢爛図録二 86ページ」を確認したところ 小竜景光のヒップバッグ(正面)の図に 黒地に黒線で炎の模様が入っていました。完全に見落としてました。情報ありがとうございます!!!

これで炎の模様がライブ衣装に使われているのは戦装束からというのがわかりました。

 

追記ここまで --------------------------

 

大般若さんのブーツのソールは赤!そしてサイドのボタン素敵すぎですね。

 


第二形態

えーもう最高じゃん。それ以外言葉いらなくないですか。

第一形態は抑えきれない香りが漂ってきそうな気配だったのが、第二形態でそれがブワッと香る。

長船

 

光沢のあるシースルーのシャツで、そのパフスリーブにしようって発想が天才。
でも身頃は透けてないの最高
(光沢や生地感から、身頃と袖は同じ布を使用し身頃は透けないように別の裏地をくっつけていると予想します)

一期 第二(クリックで全身)

 

一期さんは袖が透けてないんですよ。袖は透けてない代わりに白と金のレースっぽいものが付いてます。
ベースが紺色と白で清廉。金の襟の縁取りは太く、ズボンのサイドも金の主張の強いブレードを使い華やかさとロイヤル感が出ています。
ベストのボタンが金色ではなく、ベストと同じ生地を使ったくるみボタン(布で包んだボタン)を使っているところに、金の使い方の妙を感じました。

 

長谷部はやばい。

長谷部 第二


第一形態でインナー白だと思ったら、そんなの隠してたんですか!っていうシャツ。
戦装束のシャツはスタンドカラーですが、ライブ衣装はウィングカラー。タキシードとかで着用するやつです。
艶のある黒の襟と前立て。美しく並んだピンタック。さりげなく挟んだ金のブレード。そして紫とグレーの中間のシックで色気のあるシャツ生地。この色最高。

長谷部の本気はやばい。

 

大般若 第二

大般若 第二 サイドから

 

大般若さんのフリルを見てくれ。

目を引くのはフロントのフリルタイなんですが、右身頃に美しいフリルがついています。そして肩から背面へと繋がってます。
バックスタイルも手を抜かないところがさすがです。
マジでこのフリルが美しい。
あと腰のレースが最高!!!!!

 

長船

 

長義についてはちょっと語れないですね。宇宙って感じ。
イカラーのカマーベストの後ろ中心が狭すぎないところが好きです。
長船感あるなあと思いました。(大般若さんから「弟分」って呼ばれてますので)
三振り並ぶと艶やか(あでやか*)で美しい。

 

小竜くんはシャツの裾がタックインではなく、ベルトになっているところが面白いデザインですね。
エレガントに寄せすぎると前回(江水)と被ってしまいそうなので、デザイン性を全面に出したのかなと思います。

 

鬼丸 第二

 

鬼丸さん?えっ、かっこいい。
腕の4本ラインは、戦装束で腰に巻いてる粟田口ジャケットの袖口の4本ラインからでしょうか。
ハードな中にも品があるのが天下五剣って感じですね。

 


鬼丸さんについて

鬼丸 第一全身(クリックで拡大)

鬼丸 第一アップ

鬼丸 第二全身(クリックで拡大)


ハードとエレガントの間と前述しました。
第一形態はライダースジャケットがベースかと思います。
白いところは他の五振りと同じエレガントな織り柄生地。これだけでライダースジャケットを作ってしまうとデザインと素材の違和感がすごいと思うんです。
前面にフェイクレザーを使うことで、ハード感のあるデザインを溶け込ませています。さらにフェイクレザーは光沢のないグレージュという少し上品な選択。白のレザーじゃない。
襟には一期と同じ紺色の布を使うことで統一感も増します。
ジャケットはいい塩梅にエレガント風味。

なんですが、ズボンがすごいんです。普通のレザーパンツだと思うじゃないですか。
黒と紺色のツートンで、さらにはバイクに乗るときに使われる『チャップス』というものがデザインモチーフになっているのではないかと考えます。
チャップスというのは別名行縢(ムカバキ)。元々は馬に乗るときに足を保護するために普通のズボンの上から着用していたものからバイク用のアイテムにもなったようです。
つまり、トップスはライダースジャケット、ボトムスもバイクに乗るやつ です。
他の刀剣男士のエレガントに混ざっても悪目立ちしない と ハード系 を見事に両立してました!!

 

第三形態

みんな違ってみんないい。
長義くんのお袖ありがとう。

第三形態は露出が多い割に下品にならないのはなぜでしょうか?という質問をいただいたことがあります。
袖や襟ぐりのラインの取り方が上手だからかなあと思います。
胸筋の上部が見える・襟ぐりから見えてはいけないものが見えそうになる とちょっと品がなくなるような気がします。
大般若さんはホルターネックですが正面はきちんとカバーされていますし、鬼丸さんはゆったりとしたトップスですが脇はきっちりしています。

「見せて美しいところ」「見せないほうがいいところ」の線引きがしっかりしているからこそ、美しく力強くかっこいいのではないでしょうか。


その他

第一形態で重ねた刺繍モチーフのカラーの方、もしかして染めてますか?
もともと刺繍モチーフはカラーバリエーションが多くなく、ぴったりの色を揃えるのが難しいのではないかというところから染めているのでは?と考えました。
どうなんでしょうね。

 


言いたいこと全部書くととんでもない量になるので思いついたところだけ書きました。
推しくんの○○が書いてない!ってところはごめんなさい。許されるなら五時間くらい語りたいです。

 

とにかく「最高!」「好き!」「天才!」しか言葉が出てきません。
グラデ布、紋やキャラ色を使ったアクセサリー、生地の選び方(透け・柄・色・質感)、装飾の位置と分量、どれを取っても最高に素晴らしい。
過不足ないデザインというのは実は一番難しいのではないかと思います。
今回はシンプルに見えて計算され尽くした、洗練された美しい衣装だと感じました。

 

白のロングジャケットにはときめきがつまっている!

 

 

最後に、ライブ衣装ではないのですが カゲ の衣装が素晴らしかったので。

黒と墨黒、シルバーで見事に表現されていましたね。

 

 

*「艶やか(あでやか)」は本来女性に使う言葉ですが、ここではあえて使いたい。

 

 

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文 pmintgreen