刀ミュ衣装についての感想と考察

服飾のプロ目線の刀ミュ衣装についてのあれこれ

江水散花雪_二部衣装ディレイの感想

2022.3.14追記

千穐楽を終えて、引用をふまえつつより詳しい記事を書きました。

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peppermint.hatenablog.jp

-----------------追記ここまで-----------------

 

貴族かな?!王室からの密命で裏仕事もしてる系貴族じゃん???

という強い幻覚が見えました。
私は洋装テイストが大好きなので、事前に購入していたブロマイドをみた瞬間ガッツポーズでした。

 

今回の衣装は煌びやか〜!そして上品さとダーティーな相反する印象を受けました。
煌びやかなのは、見たままの金色の装飾から。きれいすぎないのはシャツの色が全体的に暗い色だからでしょうか。

第二形態からスタートしたのでびっくりして色々吹っ飛んでしまいましたが、この記事は全体的に書いていきます。
ステージ上でジャケットを着せてもらう男士最高でしたね!!!

 

 


シンプルだけど大胆な装飾。計算された派手さの舞台映えがすごい!
シンプル???って思いますよね、わかります。実は今回は装飾資材の種類が少ないのでは?と思います。刺繍モチーフと金のチェーン+いつものひもやタッセル(房)くらいなんです。

例えばパライソだと装飾テープやフリンジ・レースがたくさん使われていました。今回はそれがないんです。
使う装飾の資材をこんなに絞ってもこれだけの映えのある衣装を作れるんだー!という驚きがありました。

 


全振りの共通点

・金の装飾
刺繍モチーフを多用+金のチェーン
肥前くんだけシルバー)

・シャツとネクタイ
このネクタイの扱い方がキャラらしい!
きっちり締める:兼さん、大包平、山姥切国広
緩く締める:南泉
垂らしているだけ:小竜(リボンタイ)、肥前

 

 

戦装束からのモチーフ
兼さん:ジャケットの背中
山姥切国広:フード(戦装束と同じ穴がある!)
小竜くん:ジャケットのウエストラインに覗き竜モチーフ
大包平:ベストの赤い縁取り(戦装束のフロント部分とスボンの裾に赤い縁取りがあります)
手袋・手甲が片手しかない大包平と山姥切国広も戦装束からですね。
肥前くんはダメージ加工が戦装束のイメージからかもしれません。
反対に南泉はお腹を出していません。ここは安直に腹出ししていないところが私はいいと思いました。
ところで兼さんの手袋、今までは戦装束と同じ長いタイプだったと思うのですが、今回は指ぬきグローブ(短め)ですね。手首が見えてます。その見えた手首にレザーのブレスレットしてる!

 


配色バランス
いつも見事な色使いですが、今回も絶妙でした。

山姥切国広のネクタイの白が目を引きますが、フードと腰布の白と合わせて全身で見ると、このネクタイは水色でもオレンジでもなく白が正解なんだなと思いました。

 

兼さんも白いネクタイです。まずそこに気を取られたのですが、衿周りの配色がえげつないです。
ジャケットのラペル(臙脂色の部分)に紋が入っています。ジャケットの上衿・シャツの衿・ベストが黒なことでそのラペルが引き立ちます。シャツが臙脂色で衿だけ黒になっているんですよ!
しかもこのシャツの衿は金の模様が入っているのですが、あの鳳凰からの模様なのでは?!
そしてキャラ色の浅葱色は今回も利いていました!第一形態では全身が赤と黒の中腰紐だけ浅葱色。第二形態ではベストの房。ほんの少しだけなのに存在感があります。

 

大包平は、ネクタイ・ベストの縁取りと脇の切替・ズボンの脇切替が赤です。ジャケットだけ臙脂色なんですね。このジャケットの色は髪色とも合っていてとても素敵です。これが真っ赤だったらきっとイメージは全然違うものになってしまうでしょう。

兼さんと大包平は「赤と黒」という色被りなので、そこの差を上手に出しているなと感じました。

 

肥前くんだけ装飾がシルバーなのも本当に最高です、ありがとうございます。

 

小竜くんに関しては、第一・第二形態と色を抑えてきての、第三形態でドーンとカラー入れてきたところが大好きです!

 


衣装の細かいところ

ジャケットの袖口にフェイクでシャツのカフスが付いています。(小竜くんはフリル)
これがあることで、きっちりかっちり感が出ています。

 

専門用語が入るのですが、声を大にして言いたい
南泉のジャケットのヘチマカラーすげえー!!!!

よくあるスーツのジャケットの衿とは違うこの形、これがヘチマカラーです。

江水散花雪_二部衣装南泉のえり

へちまカラー

これはタキシードで使われる衿の形です(レディースは似た形でショールカラーというのはあります)。
南泉の、柄の悪さだけでなく隠しきれない品の良さが漂ってくるのはこういうところからでしょうか。

 

山姥切国広の妙

お!と思ったのは山姥切国広の第三形態です。袖付いてますね。キャップスリーブというちょこんとした袖。

江水散花雪_二部衣装キャップスリーブ

左が普通の袖、右がキャップスリーブ

 

毎回ノースリーブの男士のなかに袖付きの男士がいます。日向くん・物吉くん・安定・村雲くん・髭切さん……
今回はその枠が山姥切国広でした。やばい。ありがとう。

 

第二形態のベストは燕尾裾です。ウエストを絞って燕尾裾のラインはやや広がったフレア。前の合わせの凝った装飾と白いふわふわの腰布と合わせて曲線の柔らかさがあります。
ですが、第一形態のジャケットは肩に大きな装飾があるため、カッチリした男らしさがあります。
この「柔らかさ」と「男らしさ」の相反する組み合わせが、私の持っている『山姥切国広は強さと優しさがある』というイメージと合うなあと感じました。

 

 

今回もそれぞれ個性が出ていました。

  • 肥前くんのソールがごつい
  • 大包平のショートブーツで臙脂色
  • 兼さんのロングロング編み上げブーツ
  • 小竜くんはジョッキーブーツっぽい
  • 南泉くんのくるぶし丈ブーツ
  • 山姥切国広のシンプルな編み上げブーツ

そう!そうなんですよ!という感じのラインナップです。南泉がローファーじゃない!大包平は黒色じゃない!うぉぉぉー最高。

 


萌えポイント

  • 小竜くんのサスペンダーがボタンで留めるタイプだった
  • 兼さんの超ロング腰布が、踊るときに長い脚に絡みついてそれをさばく姿が超絶かっこいい
  • 兼さんのソロでダンサーさんが赤い手袋をしているのがかっこいい

 

 

第三形態

忘れちゃいけないですね。
ここだけ『和』
ガラッと変えてきました。びっくり&味変して楽しめる
腰布が個性豊かなのでじっくりみたいところです。
山姥切国広の絞りっぽい水色なのがいいなーとか、小竜くんの着物の裾の裏地に入っている模様が見たい!とか色々あります。
南泉くんの祭りっぽい感じが好きです。

 


最後に、大包平ってさあ…最高に大包平感出てましたよね。圧が大包平