刀ミュ衣装についての感想と考察

服飾のプロ目線の刀ミュ衣装についてのあれこれ

パライソ二部衣装(2021)

好きしか詰まっていないパライソ二部衣装。
元々洋装が好きなのもあって心を鷲掴みにされました。
2020のパライソの続きとして、ライブ衣装を変えずにいてくれたことに大歓喜です。
最初のパライソでのブロマイドだけの記事はこちら。自分でもだいぶトチ狂ってたなと思いますが、書かなくてはいられないほどの衝撃でした。
今回の記事と合わせてご覧ください。

peppermint.hatenablog.jp

 

 

 

ブロマイドしか見てなかったので、初見の二部衣装で「その後姿は聞いてない!!」とリアルで叫びました。かっこいい。

ということでまずは第二形態から。
装飾多めのかっこいい王子様〜とか思ってぽやんとみてたら大変なことになってました。

注)便宜上 上に着ているジャケットを「外ジャケット」、中のトップスを「内ジャケット」と表記します。

 

エレガントとハードの組み合わせ

刀剣男士たるもの、ただの王子様じゃありませんでした。

肩の大きな飾り(肩章)やベロア・煌びやかな装飾テープから漂うエレガンス
 ×
レザーやファスナー飾りから漂うハードさ

この組み合わせが気品と強さを漂わせているのではないでしょうか。

豊前:外ジャケット→ベロア×レザーロイヤルロープ、内ジャケット→後裾はジャガード生地で燕尾デザインレザーパンツ

倶利伽羅:外ジャケット→レザー多め、内ジャケット→ラメ入りクラッシュベロア(?)、パンツはサテン生地、腰布レザーと薄い布(黒地に金ラメ)の二枚重ね

松井:外ジャケット→ベロア、内ジャケット→ジャガード生地黒ベルトニーハイブーツ

 

交互に攻めてくるいい塩梅。
この、どっちかにするのではなくて組み合わせようって発案にありがとうございます!
普通はテーマ決めたらそれで統一するんですよ。テーマなんで。キラキラ王子様でも100点だったし、バリバリハードな感じでもきっと100点だったと思うんです。でもですよ、これをミックスしてこんなんされたら100億点!って叫びます。(点数つけるのもおこがましい話なんですが)

 


生地のミックスと飾りの大盛り

ブロマイドでも思ったんですけど、使用素材の種類めちゃ多そう

例えばパッと見て確認できるものだけでも

倶利伽羅
身頃生地→レザー・パイソン柄レザー・和柄・クラッシュベロア(袖口も)・サテン(パンツ)・肩布
装飾→肩章(フリンジ・ブレード)・ブレード5種(確認できたもの)・タッセル(房)・ファスナー

 

鶴丸
身頃生地→凹凸のあるジャガード生地・グレー生地・和柄・白ラメ生地・サテン(パンツ)・肩布・腰プリーツ布・カフス黒生地
装飾→肩章(フリンジ・ブレード)・ブレード7種(確認できたもの)・タッセル・チェーン・紐飾り・ストーン(ラペル)

 

 

浦島くんは
身頃生地が、外ジャケットの前左右で異なる生地を使用。パンツも前後で色を変えている。

 

日向くんは数え切れない…

 

これだけの種類を使っているのにそれを感じさせないくらいに、まとまりがあってかっこいい。
・生地は和柄生地を「和」を主張しすぎずアクセントとして効果的に使っている。
鶴丸は同じ「白い生地」でも質感の違うものを組み合わせて『映え』を出している。
・装飾の「金色」は色味を揃えている。鶴丸のブレードは二種類の金色。

主張の激しい生地を何種類も使うとケンカしてしまうところをうまくまとめあげてあると思います。生地のチョイスと使い方でしょうか。そして、それに合う装飾としてこれだけたくさんの種類を使っているのかも?

 

ところで日向くんが最高じゃないですか
戦装束からのモチーフとして、フード・サッシュ・ブーツの紐かなと思うんですが、これのアレンジが神業。
フードには編み上げ紐。サッシュベルトは一枚布ではなく二枚をセンターで編み合わせ。ブーツの紐がリボンになっているだけではなく、かかとにもリボンが付いている!!かかとですよ!
そして、腰布には梅模様。
全体的にはショートパンツと帽子と相まって可愛らしい雰囲気ですが、可愛すぎないところもポイントかなと思います。色が黒と赤ということもありますが、フリルが共布なところに注目しました。このフリルがレースやチュールだったら甘くなりすぎていたんじゃないかな。

日向くんのブーツのかかと

 

あとさあ、松井サンすごくないですか。あんな気品と強さに溢れた衣装着こなせるの松井サンだけですよ。袖口のフリルほんとありがとうございます。ウエストと太もものベルトはなんなんですかね。そこに一つ存在するだけで宇宙が広がる(なに言ってんですかね私)

 

もう一つ鶴丸の腰布について語ってもいいですか語りますね。
今回細いプリーツの布ですね。腰布っていうとふわふわ系か今回の大倶利伽羅みたいなストンとしたのが多いんですけど。
この薄地で細かいプリーツの布は立っていると体に沿っています。シルエットはスッキリします。そして動くと滑らかに広がります。

鶴丸のしなやかな動きに合わせてスルリヒラリと舞う腰布、最高ですね!

 

 


第二形態で語りすぎました。第一形態です。

第一形態は前回のブロマイド記事に書いたのとあまり差がないのでそこは割愛します。

実際に動いた時の袖の軽やかさとスカート部分の広がり方がとても素敵でした。

第一形態はベルトのデザイン以外は基本形は全振り同じです。松井のマントとスカート部分の丈が違う程度です。
ほんの少しのアレンジで、各キャラらしさが出ているところがすごいですね。

袖のひらみは、袖下が袋状になっていないことでより一層ひらひらするのかなと思います。

 

照明が合わさると神々しさMAXだし、松井サンのマントがまじで尊い


第三形態
松井サン最高。片袖だけシースルーのパフスリーブとかなんなん。マジで最高。
倶利伽羅の裾の紫とかも凝ってていいですよね。
……語彙力がなくなりました。みんな違ってみんな素晴らしかったです。

 


そしてダンサーさんの衣装も素敵でした。
前の銀色の模様のところが和っぽい波柄でしたね。
仮面もマントもかっこよかったです。

 

 

最後に「衣装好きオタクが独断で選ぶ萌えポイント」

鶴丸の第二形態:首の後ろのフェザー(ふわふわの羽)
日向くんの第三形態:絶対に見えないお腹(素肌)
松井の第一・第二形態のダブルボタンときての第三でのボタン見えない仕立て。第二の後ろのリボン
豊前と松井のイヤリング(片耳!)
かめきちのドレスアップ

 

第二形態の後ろ姿最高だからバックショットをください。
長い後ろ裾最高…燕尾…フリンジ…尊い